「StiLL」Excel情報277  セル--入力規則第三弾 その他関数を使った事例6種類
 Excel2007版
■前回はCOUNTIF関数を使い重複入力チェックを行う方法をご紹介しました。今回は他の関数を使った事例6種類のご紹介です。入力する文字列の長さや期間のチェック等を関数を使って制御できます。複数の条件を合わせて制御することも可能です。 ☆対応方法:入力値の種類を「整数」や「日付」、そして「文字列(長さ指定)」にすることによって、これらを設定することができます。複数の条件を指定したい場合は、これらの条件を関数にし、それらを「AND関数」でくくることで設定可能です。 ※ご参考までに。エラーメッセージの文章を設定することができます。条件に合わない入力値を入れた場合には、エラー原因を説明したメッセージを表示することで、利用者によりわかりやすい入力の仕組みを作成することができます。
今回は、バックナンバー040でご紹介した 「セル--入力規則第三弾 その他関数を使った事例6種類」
の Excel2007版をご紹介します。
Excel2003以前のバージョンでの方法は、以下のバックナンバーをご参照ください。
【バックナンバー040】 セル--入力規則第三弾 その他関数を使った事例6種類
■前回ご紹介した「SUMIF関数」以外の関数を使った事例を6種類ご紹介します。
@文字列の長さチェック(LEN関数)
下の図にて、セルB4に入力する値の文字数は、セルD3の値以下になるように設定します。
[データ]タブ→[データツール]→[データの入力規則] で設定画面を開き、
[設定]タブの [入力値の種類]→[ユーザー設定] を選択します。そして、[数式] に
=LEN(B4)<=D3」と入力します。
※ご参考までに -1
[エラーメッセージ] に、「入力できる文字数を超えています。125文字以内で入力してください。」
のような、エラーの詳細を伝える文章を出すことで、より使いやすいプログラムにすることができます。
(方法については、当メールサービスのバックナンバー:  「StiLL」Excel情報276
セル--入力規則第ニ弾 重複入力をチェックするプログラム Excel2007版  
をご参照ください )
※ご参考までに -2
右図のように、[入力値の種類]
「文字列(長さ指定)」とし、
[データ] には「次の値以下」を選択、
[最大値]には「=D3」と設定する方法でも、
同じように入力文字数を制御できます。
A複数の条件を指定(AND関数)
次は、下図のような入力欄(セルB4)に入力できる文字数が
セルD3の値以上、かつ、セルE3の値以下 になるよう、数式を使い設定します。
[データの入力規則] 設定画面の[設定]タブ→[入力値の種類][ユーザー設定] を選択します。
そして、[数式] に「=AND(LEN(B4)>=D3,LEN(B4)<=E3)」と入力します。
こうすると、設定した範囲外の文字数を入力したときに、エラーメッセージが表示されます。
B入力期間を指定(TODAY関数)
下図のような入力欄(セルB3)に入力できる日付の値を、
セルD3(当日の日付)からセルE3に記載された日付の期間のみ入力可となるよう設定します。
あらかじめセルD3に「=TODAY()」と、当日の日付を出す数式を入力します。
[データの入力規則] 設定画面の[設定]タブ→[入力値の種類][ユーザー設定] を選択します。
そして、[数式] に「=AND(B3>=D3,B3<=E3)」と入力します。
C空白セルと数字の入力のチェック-1 (ISNUMBER関数)
下図の入力欄にて、C列には数字のみを入力可能とし、なおかつ
B列の同じ行に値が入っていない場合は入力できないように設定します。
セルC3を選択し、[データの入力規則] 設定画面の[設定]タブ→[入力値の種類]
→[ユーザー設定] を選択し、数式には「=AND(ISNUMBER(C3),B3<>0)」と入力します。
そして、[空白を無視する]のチェックを外します。
入力規則が設定されたセル、
または参照先のセルや数式に
何も入力されていない場合に、
エラーメッセージを表示する
ようにします。  
※数式は「=AND(ISNUMBER(C3),B3<>"")」と入力する方法もあります。
  「<>〜」は「〜以外」という意味の記号です。
D空白セルと数字の入力のチェック-2 (IF関数)
Cと同様のことを「AND関数」ではなく「IF関数」と「ISNUMBER関数」を使って行うこともできます。
セルC3を選択し、[データの入力規則] 設定画面の[設定]タブ→[入力値の種類]
→[ユーザー設定] を選択し、数式には「=IF(B3="","",ISNUMBER(C3))」と入力します。
こちらでもCと同様に、[空白を無視する] のチェックを外します。
E複数セルの合計値を指定(SUM関数)
下図入力欄にて、セルB3、C3、D3の和がセルF3以下になるようにします。
セルB3を選択し、[データの入力規則] 設定画面の[設定]タブ→[入力値の種類]
→[ユーザー設定] を選択し、数式には「=SUM($B$3:$D$3)<=$F$3)」と入力します。
上記の入力規則を、セルC3とセルD3にも同様に設定します。
これにより、値1〜3の合計値が指定された最大合計値を越えた場合は
エラーメッセージが表示されます。
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