「StiLL」Excel情報353 関数--数値の丸め処理 ROUND系関数
■見積書などを作成する際に、消費税の値が整数値で表示されないことがあります。今回ご紹介する[ROUND系関数]は、桁数を指定して丸めることが出来ます。常に整数値で扱いたい消費税計算のような場合にも使用することが出来ます。 ☆対応方法:整数値にしたいセルを選択して、「=ROUNDDOWN(切り捨てたい数値、切り捨て後に必要な桁数)」と指定します。また、切り上げには[ROUNDUP関数]を、四捨五入には[ROUND関数]を使用します。 ※ご注意ください。商品の合計金額に税率をかけて切り捨てた消費税の値と、各商品の金額に税率をかけて切り捨てた消費税の値の合計値を見比べると、誤差が生まれることがあります。
今回は、バックナンバー113でご紹介した 関数--消費税計算 ROUND関数
のExcel2010版をご紹介します。
Excel2003以前のバージョンでの方法は、以下のバックナンバーをご参照ください。
【バックナンバー113】 関数--消費税計算 ROUND関数
Excel2007では本作成方法と同等です。
■消費税の小数点以下を切り捨てて整数値表示にします。
下図の集計表があります。ここでは消費税の値が整数値になっていません。
そこで[ROUNDDOWN関数]を使い小数点以下を切り捨てて整数値にします。
セルE8に[ROUNDDOWN関数]を使用します。「数値」には切り捨てする数値を選択、「桁数」には
切り捨て後に必要な桁数を入力します。ここでは小数点以下を切り捨てしますので「0」と入力します。
※表示する桁数を指定する為の引数は下図のようになります。
すると「セルE8」の値が小数点以下を切り捨てて整数値になりました。
[ホーム]タグ[数値]グループの[小数点表示桁下げ]機能にて四捨五入した値を    
使用した場合、見かけ上の表示桁数のみ変わり、実際の値は変わりません。    
今回ご紹介した[ROUNDDOWN関数]で切り捨てた値を計算にご使用すると、    
みかけの値と実際の値を一致させることが出来る為、        
正しい計算結果を表示することができます。          
※ご注意ください。
 消費税計算は会社によって、小計に消費税率をかけて消費税を出す場合と、各商品の
 金額に消費税率をかけて、各消費税の値を合計して消費税を出す場合等があります。
 それぞれの場合に[ROUNDDOWN関数]を使用して、小数点以下を切り捨てた
 消費税を見比べます。すると、消費税の値に誤差が生まれる場合がございます。
 計算方法をご確認の上ご使用ください。
●参考:指定した桁数を切り上げる[ROUNDUP関数]と、指定した桁数を四捨五入する
     [ROUND関数]というものもございます。ここでは各小数値を[ROUND関数]、
     [ROUNDUP関数]、[ROUNDDOWN関数]で整数値にした時の結果を
     下図で表示しました。ご参照下さい。
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