「StiLL」Excel情報428   関数--入力した日付時点の消費税率を求める
■ 2014年4月から消費税率が8%に引き上げられますが、Excelで消費税を求める数式を組み込む際、消費税率が変わるたびにExcelの数式を変更するのは大変です。
そこで今回は、日付からその時の消費税率を自動的に求める方法をご紹介します。
☆対応方法:消費税率を求めるにはまず、税率の変更日と税率の対応表を作成します。
その対応表を使用してVLOOKUP関数を使い、日付を元に消費税率を求めます。
※ 今回ご紹介する方法にはポイントが2つあります。
1.税率の対応表は日付順に並び替えておきます。
2.VLOOKUP関数の4つ目の引数にTRUEを指定します。
2014年4月から消費税率が8%に引き上げられますが、
みなさんはExcelでの消費税計算をどのように行っているでしょうか?
もし「5%」や「1.05」など消費税率の数字を直接掛け算して求めている場合は、
税率が変わるたびにExcelの数式を変更しなければなりません。
そこで今回は、日付からその時の消費税率を自動的に求める方法をご紹介します。
日付によって消費税率が自動的に変わるので、税率に変更があっても数式を変更せずに済みます。
■消費税率の求め方
消費税率を求めるにはまず、税率の変更日と税率の対応表を作成します。
その対応表を元にVLOOKUP関数を使い、日付を元に消費税率を求めます。
■対応表の作成
まず、税率の変更日と税率の対応表を作成します。
左側の列に税率の変更日、右側にその日付に対応する税率を
記入します。
次のVLOOKUP関数で正しい税率を求めるために、
税率変更日を昇順で並び替えておいてください。
■数式の作成
次に消費税率を求める数式をVLOOKUP関数を使って作成します。
VLOOKUP関数についての詳細はバックナンバーでも紹介していますので、ご参照ください。
【バックナンバー242】 関数--検索機能 VLOOKUP Excel2007版
 数式: =VLOOKUP(C2,$E$4:$F$12,2,TRUE)
ポイントは、検索方法に「TRUE」を設定することです。
そうすることで、入力日付より前の日付が検索され、その税率を求めることができます。
また上の数式ですと日付入力の値が1989/4/1以前の場合や日付以外の場合
エラーが表示されてしまいますので、それを回避したい場合はIF関数とISERROR関数も組み合わせてください。
 数式: =IF(ISERROR(VLOOKUP(C2,$E$4:$F$12,2,TRUE)),0,VLOOKUP(C2,$E$4:$F$12,2,TRUE))
Excel2007の場合、IF関数とISERROR関数の代わりにIFERROR関数を使うこともできます。
 (Excel2003以前のバージョンでは使用できません。)
 数式: =IFERROR(VLOOKUP(C2,$E$4:$F$12,2,TRUE),0)
■ご参考までに
最後に消費税額の計算方法をご紹介します。
消費税金額の求め方
=ROUNDDOWN(C3*C5%,0)
小数点以下切り捨てでない場合は ROUNDやROUNDUP関数を使用してください。
税込金額の求め方
=ROUNDDOWN(C3*(1+C5%),0)
または
=SUM(C3,ROUNDDOWN(C3*C5%,0))
消費税の計算方法はバックナンバーでも紹介していますので、ご参照ください。
【バックナンバー353】 関数--数値の丸め処理 ROUND系関数
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