「StiLL」Excel情報435 数の条件に一致したデータの値を計算する「D関数」
■今回は複数の条件に合致したデータのみを計算するD関数についてご紹介します。SUMIFなどと比べ複数の条件に対応することができる点がD関数の特徴です。 ☆対応方法:関数の挿入-データベースもしくはセルへ直接「D関数」を入力してください。D関数はすべて”Database”、”フィールド”、”Criteria”を設定する必要があります。 ※ご注意ください。
D関数はすべてアルファベットの”D”から始まりますが、”D”から始まる関数がすべてD関数というわけではありません。Dから始まる関数をご利用される場合はご注意ください。
今回は複数の条件に合致したデータのみを計算するD関数についてご紹介します。
類似の関数にSUMIFなとがありますが、D関数の特徴は複数の条件に対応することができる点です。
■D関数とは
D関数とは、Criteriaに記入された検索条件に応じたデータをDatabaseより選択し
フィールドに指定された項目で計算するという関数です。
引数 D関数(Database,フィールド,Criteria)    
Datebase (必須)データベースまたはリストとしてセル範囲、セル範囲の名前を指定します。
フィールド (必須)計算対象となる列や文字列やセル参照、位置を表す数値で指定します。
Criteria (必須)検索条件が設定されているセル範囲を指定します。  
関数の挿入-データベースもしくはセルへ直接「D関数」を入力してください。
FILE_001_140722
■D関数の使用例
  DSUM関数を例にしてご説明します。
 DSUM関数とは
 検索条件(Criteria)に合致するデータを、データベースより抽出し、フィールドとして設定した
 項目を合算する関数です。
例1)検索条件が一行の場合
FILE_000
数式:
結果: 1,070
SUMやSUMIFとの大きな違いは、検索条件セルを変更することで数式を変更することなく
結果を変えることができる点です。
また検索条件は同じ行内の場合、すべてAND条件として判断されます。
※例題では分類が”飲料”且つ在庫が”あり”の金額を合計しているため1,070となります。
例2)検索条件が複数行の場合
FILE_001
数式:
結果: 1,320
検索条件は行数が増えても問題ありません。
また検索条件では同じ行の場合はAND条件、同じ列の場合はOR条件と判断します。
※例題は分類が”飲料”且つ在庫が”あり”もしくは分類が”食品”且つ在庫が”なし”で
  あるデータを抽出しています。
■D関数の種類
例題で取り上げたDSUM以外のD関数をご紹介します。
どのD関数も引数に変化はありませんので、DSUM関数と同じように
利用することができます。
関数名 効果
DAVERAGE 複数条件を満たすデータの平均値を求める関数    
DCOUNT 複数条件を満たすデータの個数を求める関数    
DCOUNTA 複数条件を満たすデータの空白セル以外の個数を求める関数  
DGET 複数条件を満たすデータの値を求める関数    
DMAX 複数条件を満たすデータの最大値を求める関数。    
DMIN 複数条件を満たすデータの最小値を求める関数    
DPRODUCT 複数条件を満たすデータの積を求める関数    
DSTDEV 複数条件を満たすデータを標本とみなし母集団の標準偏差を求める関数
DSTDEVP 複数条件を満たすデータを母集団全体とみなし母集団の標準偏差を求める関数
DVAR 複数条件を満たすデータを標本とみなし母集団の分散の推定値を求める関数
DVARP 複数条件を満たすデータを母集団とみなし母集団の分散を求める関数
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