「StiLL」Excel情報439 関数--指定した値の倍数で数字を丸める「CEILING関数」「FLOOR関数」
■今回は指定した基準値の倍数で数字を丸める「CEILING関数」「FLOOR関数」をご紹介します。この関数により指定した基準値の倍数で数字を丸めることができます。 ☆対応方法:[数式]-[数学/三角]から選択しセルへ挿入するか、セルへ直接関数を入力してください。 ※Excel2010以降ではCEILING.PRECISE関数/FLOOR.PRECISE関数という類似した関数があります。計算結果が異なるため扱いにご注意ください。
今回は指定した基準値で数字を丸めて表示することができる「CEILING関数」「FLOOR関数」を
ご紹介します。
■2つの関数の機能と引数の設定方法
CEILING関数:設定した基準値の倍数に対して、もっとも近い値に数値を切り上げて表示する関数
FLOOR関数:設定した基準値の倍数に対してもっとも近い値に数値を切り下げて表示する関数
引数 関数(数値,基準値)          
数値 (必須)丸める前の数値(セル参照可)      
基準値 (必須)数値を丸めるための基準値  ※設定した値の倍数で丸めます。
■2つの関数の効果の違いについて
基準値を5に設定した場合下記の通り表示されます。
FILE_0001
■関数の利用方法
 [数式]-[数学/三角]から選択しセルへ挿入するか、セルへ直接入力してください。
【使用例@】ケース単位での注文
1ケース12個といったケース単位での注文時の注文数をCEILING/FLOOR関数を利用することで
求めることができます。
◆単品注文不可の場合
数式@: =CEILING(C4,D4)  CEILING関数を用いて最も必要枚数に近い値を算出
数式A: =E4/D4    数式@の結果を12で除することでケース注文数を算出
◆単品注文可の場合
数式@: =FLOOR(C3,D3)  FLOOR関数を用いて最も必要枚数に近い値を算出
数式A: =E3/D3    数式@の結果を12で除することで注文するケース数を算出
数式B: =C3-E3    必要枚数から数式@の結果を引くことで単品での注文数を算出
【使用例A】勤務時間を求める
勤務時間を求める数式もCEILING/FLOOR関数を利用することで算出可能です。
FILE_0002
数式@: =IF(D12="","",IF(D12<$C$2,$C$2,CEILING(D12,TIME(0,15,0))))  
     ⇒出社時間が9:00以前の場合は9:00、9:00以降の場合は15分単位で切り上げます。
数式A: =IF(E12="","",CEILING(E12,TIME(0,15,0)))      
     ⇒退社時刻を15分単位で切り上げます。
数式B: =IF(ISERROR(H12-G12-F12),"",H12-G12-F12)      
     ⇒休憩時間を除いた勤務時間を算出します。
数式C: =IF(ISERROR(I12*24),"",(I12*24))        
     ⇒休憩時間を除いた勤務時間を数値として算出します。
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