「StiLL」Excel情報464 セル--データ入力時のセル移動コントロール方法
■Excelでデータ入力するとき、Enterキーだけでセルの移動を制御できたら便利だと思いませんか?
Enterキーだけで行末まで右方向に進み、折り返して次の行の先頭に入力セルが移動してくれるとデータ入力が効率よく行え、またマウスで入力セルを位置づけるなどのイライラからも解放されます。
☆対応方法:
@入力セル範囲を選択する方法。
Aシート保護を利用する方法。
Bテーブルの書式を設定する方法。
※Excel2003ではBのテーブル書式は使用できません。
今回は、入力セルの移動制御について3つの方法をご紹介します。
■イライラしないカーソル(入力セル)移動の制御方法
事前設定:はじめに、「ファイル」-「オプション」-「詳細設定」-「編集設定」の「Enterキーを押した後にセルを移動する」
のプルダウンリストから(右)を選択してOKボタンで確定しておきましょう。(初期値は下方向に設定されています)
 Excel2007以上の設定イメージ:
 Excel2003の設定イメージ:
「ツール」-「オプション」-「編集」-「入力後にセルを移動する」
ここから3つの方法の具体的な設定手順を説明します。
@ 入力セル範囲を選択する方法
  この方法は一番手軽で簡単に設定できます。
  下図のように入力セル範囲をマウスか「Shift+矢印キー」で選択します。
  これで赤枠内をEnterキーだけで行単位に順に移動するようになります。
  最後の行の(数量)まで進んだら、最初の行の(受注日)に戻ります。
ご注意
  「↑」等の十字キーを押しますと、選択した範囲が解除されてしまいます。
A シート保護を利用する方法
  この方法は、セルの書式設定とシート保護を合わせて使用する方法です。
  まず、@と同様に入力するセル範囲を選択してから、右クリックでメニューを表示します。
  メニューの「セルの書式設定」から「保護」-「ロック」のチェックを外します。
  下図参照
  次に、「校閲」-「シートの保護」を選択します。
  下図のダイアログが表示されます。
 (Excel2003は、「ツール」-「保護」-「シートの保護」で表示されます)
  画面の「ロックされたセル範囲の選択」チェックを外し、「ロックされていないセル範囲の選択」のみのチェックにします。
   
  OKボタンで設定完了します。
  以上で、選択したセル範囲内をEnterキーだけで行単位に順に移動するようになります。
B テーブルの書式を設定する方法
  この操作はExcel2007以降で追加された機能です。
  この場合は下図のように見出しを含めた範囲を選択します。
  (データが入力されている範囲は自動で認識されます)
  範囲を選択した状態で「ホーム」の「テーブルとして書式設定」を選択します。
  表示される配色パターンから任意のパターンをクリックすると範囲設定のダイアログが表示されます
  ので、確認してOKボタンで設定完了します。
  これでEnterキーだけで行単位に順に移動するようになります。
  ただし、この機能での動きは@、Aとは異なり、最終行の行末から最初の行には戻らず、
  折り返して下に行を追加しますので、範囲を拡張して入力する場合に便利です。
  追加された行の最初の項目にデータが入力されない場合は、テーブル範囲内の移動から解放されます。
  なお、再びテーブル内のセルに位置付けると最終行まで折り返します。
ご注意
  設定したテーブル範囲を解除する場合は、テーブル内のセルをクリックして、
  「デザイン」タブのツールにある「範囲に変換」をクリックして確認メッセージで(はい)をクリックします。
  なお、テーブル書式で設定された配色パターンは解除しても残ります。
  また、「数式」-「名前の管理」からは解除(削除)できません。
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