Excel情報516 セル--セルの左上に表示される三角マーク(エラーインジケーター)について
【テーマ】
今回はセル内の数式や値に何らかのエラーが発生しているときに、セルの左上に表示される三角マーク(エラーインジケーター)についてご紹介します。
【方法】
エラーインジケーターの表示を消すには、エラーの原因を解消するか、または[エラーのトレース]アイコンをクリックし、[エラーを無視する]をクリックします。
【参考】
エラー値についての詳細は「バックナンバー507」をご参照ください。
Excel操作をしている時、セルの左上に三角マークが表示されることはありませんか。
これはエラーインジケーターと呼ばれるもので、
セル内の数式や値に何らかのエラーが発生していることを示すものです。
そこで今回はエラーインジケーターについてご紹介します。
■エラーインジケーターとは
   セルに入力された数式が間違っている可能性があったり、
      セルの表示形式を文字列にしているのに数値を入力している場合などに
   Excelが警告してくれる機能です。
   エラーインジケーターが表示されているセルをクリックすると、「!」マークが表示されます。
   「!」マークをクリックすると、表示された原因が一番上に表示されます。
   社員番号が0(ゼロ)から始まるような場合、
   先頭に '(アポストロフィー)をつけ、意図的に文字列にした場合や、
   数式に誤りがなくても、隣接したセル以外の範囲を参照する場合などでも、
   エラーインジケーターが表示されます。
   上記のように意図した設定でエラーインジケーターが表示された場合、
   「エラーを無視する」をクリックすることでエラーインジケーターを非表示にできます。
■種類
   エラーインジケーターが表示するメッセージには、以下のようなものがあります。
1.値が数式または関数に対して無効です。
数式で参照の対象が見つからないという意味です。
VLOOKUP関数のような検索を行う関数で、
参照セルに適切な値がない場合に生じるエラーになります。
2.数式または関数が0または空のセルで除算されています。
数式または関数が、0または空白セルで割られているという意味です。
0で割ると答えが無限になるためエラーになります。
3.数式に認識できないテキストが含まれています。
数式に認識できない値が含まれているという意味です。
数式内で範囲定義されていない名前が使われた場合や
関数名が間違っていたりした場合に表示するエラーになります。
4.数式で使用されるデータの形式が正しくありません。
参照している値では計算ができないという意味です。
参照している値に「文字列」が含まれていると表示するエラーになります。
5.セルを移動または削除すると、セル範囲が無効になるか、または関数が参照エラーになります。
数式内で使っているセル参照に誤りがあるという意味です。
参照していたセルを削除した時に表示されます。
6.数式で使用される数値に問題があります。
Excelで使用可能な数値やデータの範囲を超えているという意味です。
数式の結果が下記の範囲外の数値になると表示するエラーになります。
最大値 9.99999999999999E+307(約10の308乗)
最小値 ‐9.99999999999999E+307(約‐10の308乗)
7.数式の範囲が交差しません。
指定した2つのセル範囲に、重なっている部分がないという意味です。
数式でセル範囲とセル範囲の間に :(コロン)や ,(半角カンマ)ではなく、
半角スペースが入力されている場合に表示するエラーになります。
8.このセルにある数式が、セルの周辺の数式と異なっています。
    上下のセルの数式と異なる数式が入っている場合に表示されます。
9.このセルにある数式は、隣接したセル以外の範囲を参照します。
    数式の中で正しい参照範囲を指定していない可能性がある場合に表示されます。
10.このセルにある数値が、テキスト形式か、またはアポストロフィで始まっています。
    セルの表示形式が文字列、または値の先頭に'(アポストロフィー)をつけて
    数字を入力した場合に表示されます。
上記1〜7のエラー値についての詳細は、バックナンバーをご参照ください。
【バックナンバー507】 セル--エラー値の原因と対応方法
Copyright(C) アイエルアイ総合研究所 無断転載を禁じます