Excel情報527 セル--データの入力規則で数式を使った様々な条件の設定方法
【テーマ】
今回は、データの入力規則で数式を使い、様々な条件を設定する方法をご紹介します。
【方法】
[データの入力規則]の[入力値の種類]から[ユーザー設定]を選択して数式を設定します。
【参考】
その他関連するバックナンバー記事をご紹介します。
Excelの「データの入力規則」機能は、入力データの種類や値を制限したり、
情報・警告のメッセージを表示できる便利な機能ですね。
しかし、既定の設定では出来る範囲は限られています。
今回は「ユーザー設定」の数式を使い、既定ではできない入力規則条件を設定する方法をご紹介します。
■入力規則の設定方法
   @データの入力規則を設定したいセル(またはセル範囲)を選択後(例ではD5セルを選択)、
   A[データ]タブからB[データの入力規則]をクリック
   C[設定]タブの[入力値の種類]から[ユーザー設定]を選択する
■数式の設定方法
例1:文字列以外が入力されたらエラーにする
     [数式]欄に下記数式を入力し、[OK]をクリック
=ISTEXT(D5)
※ISTEXT関数は、指定したセルが文字列かどうかを調べる関数です。
D6セル以降にも設定を反映させる場合は、D5セルをコピーし、
貼り付ける際、「形式を選択して貼り付け」で[入力規則]」を選択して[OK]をクリック
文字列以外の値を入力するとエラーメッセージが表示されます。
例2:数字以外が入力されたらエラーにする
     数字のみ入力させたいセルを選択後(例ではE5セル)、
        上記「入力規則の設定方法 A〜C」の手順を行い、
     [数式]欄に下記数式を入力し、[OK]をクリック
=ISNUMBER(E5)
※ISNUMBER関数は、指定したセルが数字かどうかを調べる関数です。
例3:全角文字のみ入力させる
    JIS関数を使用します。
    JIS関数は半角文字列を全角文字列に変換する関数です。
      数式は下記のように設定します。(G5セルに設定するものとします。)
=G5=JIS(G5)
※G5セルが全角でなければ、エラーメッセージが表示されます。
※ご注意と参考
  入力値が数値の場合、自動的に半角の数字に変換されてしまいます。
  その場合、予め「セルの書式設定」で「文字列」書式にして、数値変換しないようにします。
例4:半角のみ入力させる
    LEN関数とLENB関数を使用します。
    LEN関数は文字列の文字数を求める関数(全角・半角は関係なく1文字として数えます。)
    LENB関数は文字列のバイト数を求める関数(全角1文字を2バイト、半角を1バイトとして数えます。)
      数式は下記のように設定します。(G5セルに設定するものとします。)
=LEN(G5)=LENB(G5)
※G5セルにすべて半角文字で入れていなければ、LEN関数とLENB関数の結果、
   数値に差異が生じ、エラーメッセージが表示されます。
     ※「日本語入力」タブから[無効]や[オフ(英語モード)]を選択することで、
       入力時に半角のみで入力することができます。
       [無効]や[オフ(英語モード)]の違いなどは、下記をご参照ください。
【バックナンバー412】データ--入力規則--セル選択時に入力モードを切り替える
※ご注意
  [データの入力規則]を設定したセルにコピー&ペーストで値貼り付けした場合は、
  入力規則の設定は残りますが、入力規則の制限にかかわらず入力出来てしまいます。
■ご参考までに
  上記以外にも数式を使用することで様々な条件を設定することができます。
  下記バックナンバーをご参考にしてください。
【バックナンバー276】セル--入力規則第ニ弾 重複入力をチェックするプログラム
【バックナンバー277】セル--入力規則第三弾 その他関数を使った事例6種類
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