「StiLL」 デザイン情報176 StiLLコマンド--メールソフト 「Thunderbird」 を起動する | ||||||||||||||||||||||
【テーマ】 広く使われているメールソフトのThunderbird を 「StiLL」 ボタンの機能を使い立ち上げる設定方法についてご紹介します。 | 【方法】シート上のメールリストから送信に必要な本文・署名などを引数にして送信ダイアログを表示させます。ここでは 「アプリ起動(BtExe)」 セルリンクボタンを使用して実装します。 | 【参考】 「メール送信(BtMail)」 セルリンクボタンは現在 Thunderbird には対応しておりません。次期バージョンでの対応予定です。 なお今回使用したThunderbird の Version は 45.6.0 です。 | ||||||||||||||||||||
対応Ver. :StiLL-XV1.0
以降 対応種類:StiLL Dev・Pro |
対応Ver. :StiLL-XV1.0
以降 対応種類:StiLL Dev・Pro |
対応Ver. :StiLL-XV1.0
以降 対応種類:StiLL Dev・Pro |
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■ 今回の内容 | ||||||||||||||||||||||
現時点では 「メール送信(BtMail)」 セルリンクボタンは Thunderbird に対応しておりません。(次期バージョンで対応予定) | ||||||||||||||||||||||
その為 「アプリ起動(BtExe)」 を使った方法をご紹介します。 | ||||||||||||||||||||||
下図の内容で Thunderbird のメール送信ダイアログを立ち上げる設定方法をご紹介します。 | ||||||||||||||||||||||
(画面イメージ) | ||||||||||||||||||||||
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画面上部のボタン(赤枠内)をクリックすると、 Thunderbird の作成ダイアログに設定表示され、 | ||||||||||||||||||||||
そのままメールの送信が可能です。(下図参照) | ||||||||||||||||||||||
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■ Thunderbird.exe のコマンド(引数)項目についての説明 | ||||||||||||||||||||||
今回、BtExe で Thunderbird.exe を起動しますので、宛先やメール本文などを Thunderbird.exe の引数を使用して設定します。 | ||||||||||||||||||||||
Thunderbird の引数の項目は以下のように設定が可能です。 to以降の各項目は ","(半角カンマ)で区切ります。 | ||||||||||||||||||||||
-compose "to='〜',cc='〜',bcc='〜',subject='〜',body='〜',attachment='〜'" | ||||||||||||||||||||||
-compose は引数の開始を宣言します。 | ||||||||||||||||||||||
to= ,cc= ,bcc= にはそれぞれ宛先(メールアドレス)を設定します。(cc、bcc は省略可) | ||||||||||||||||||||||
subject= には件名を設定します。 | ||||||||||||||||||||||
body= にはメール本文を設定します。 | ||||||||||||||||||||||
attachment= には添付ファイル名をフルパスで設定します。(省略可) | ||||||||||||||||||||||
設定例:ili-sp@still.co.jp の宛先で 件名「こんにちは」 本文「お元気ですか?」 というメールを作成する場合。 | ||||||||||||||||||||||
-compose "to='ili-sp@still.co.jp',subject='こんにちは',body='お元気ですか?'" | ||||||||||||||||||||||
※上記例のように、引数部の全体を半角のダブルクォーテーションで囲みます。 | ||||||||||||||||||||||
※また、個々の項目内容はシングルクオーテーョンで囲みます。 | ||||||||||||||||||||||
■ Thunderbirdの仕様(ルール)対応について | ||||||||||||||||||||||
基本的には上記の引数に値を設定して Thunderbird を起動しますが、設定にあたり幾つか留意すべき事項があります。 | ||||||||||||||||||||||
1.行の文末を半角スペース(" ")で終わらせないようにします。(この行の改行が無効となります) | ||||||||||||||||||||||
悪い例:2行目の文末に半角スペースが存在している。 | ||||||||||||||||||||||
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2.件名および本文中に半角のダブルクォーテーション(CHAR(34))を使用する場合は2つ続けてください。 | ||||||||||||||||||||||
これについては、下記(参照:セルリンクボタンの設定)の置き換えを参照してください。 | ||||||||||||||||||||||
3.Thunderbird 側の設定について | ||||||||||||||||||||||
メール本文を1行目から設定するために、Thunderbird のアカウントの設定 「編集とアドレス入力」 で 「HTML形式でメッセージを | ||||||||||||||||||||||
編集する」 のチェックを外しておきます。(下図参照)← 「メニュー」 - 「オプション」 - 「アカウント設定」 - 「編集とアドレス入力」 | ||||||||||||||||||||||
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■ 「アプリ起動(BtExe)」 セルリンクボタンの設定 | ||||||||||||||||||||||
セルリンクボタンの設定は以下のようになります。 (「=」で始まっているセルは入力した式を表示しています) | ||||||||||||||||||||||
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「アプリ起動(BtExe)」 セルリンクボタンの設定項目は、 | ||||||||||||||||||||||
「ファイル名」 「フォルダ名」 「引数」 の3ヶ所です。 | ||||||||||||||||||||||
「引数」 は最終的に |Pシート2!I84| (引数の統合)を | ||||||||||||||||||||||
設定していますが、そこに至るまでは次の通りです。 | ||||||||||||||||||||||
(縦棒 "|" は、文字数が255文字以上となる可能性がある場合に囲みます) | ||||||||||||||||||||||
H列の77行目から83行目には個々の引数を記述しています。 | ||||||||||||||||||||||
"=" で始まっているセルは、そのセルに入力した式を表示しています。 | ||||||||||||||||||||||
【 件名(subject)についての説明 】 | ||||||||||||||||||||||
「件名設定1」で、画面の「件名」を参照しています。 | ||||||||||||||||||||||
「件名設定2」で、件名中のダブルクォーテーションを | ||||||||||||||||||||||
2個連結して置き換えています。 | ||||||||||||||||||||||
【 本文(body)についての説明 】 | ||||||||||||||||||||||
「本文設定1」で、「宛先」「本文」「署名」を 結合しています。 | ||||||||||||||||||||||
各セル間は、Pシート2のセルN89に設定された改行コード | ||||||||||||||||||||||
(CHAR(10))でつないでいます。 | ||||||||||||||||||||||
・Sheet1の本文の黄色部分(10〜25行目)と、 | ||||||||||||||||||||||
署名(26〜31行目)は結合セルです。 | ||||||||||||||||||||||
・宛先部分と本文の間は1行空けるように | ||||||||||||||||||||||
改行を2つ入れています。 | ||||||||||||||||||||||
「本文設定2」で、本文中のダブルクォーテーションを2個連結して置き換えています。 | ||||||||||||||||||||||
画面上部の 「ボタン連続実行(MakeBtPush)」ボタン(赤枠内)で 「アプリ起動(BtExe)」 セルリンクボタンを実行させます。 | ||||||||||||||||||||||
上記の設定で Thunderbird を起動させることができます。 | ||||||||||||||||||||||
■ ご参考までに | ||||||||||||||||||||||
1.本処理は Thunderbird.exe が正しくインストールされている環境を前提としています。 | ||||||||||||||||||||||
今回の内容は、Version 45.6.0 で作成しておりますので他の Version では設定内容が異なる可能性があります。 | ||||||||||||||||||||||
2.項目(to、cc、bcc、attachment)について複数設定する場合は、","(半角カンマ)で区切ります。 | ||||||||||||||||||||||
cc を複数設定する場合の例: cc='mail1@still.co.jp,mail2@still.co.jp' | ||||||||||||||||||||||
3.存在しない添付ファイルを指定するとメールの宛先や本文などすべての項目が無効となります。 | ||||||||||||||||||||||
(各ボタンの設定内容の詳細はStiLLヘルプをご確認ください) | ||||||||||||||||||||||
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