「StiLL」 デザイン情報220 StiLLコマンド-- データ加工3つのStiLLボタンのご紹介
                             
  【テーマ】
データを加工するStiLLボタン3つをご紹介いたします。
加工にはExcel関数を使用しますが、StiLLボタンに設定すると毎回数式を入力する手間が省け操作上のミスもなくなります。また加工結果を値化できるので数式が多くてExcelが重くなるのを軽減できます。
    【方法】
以下のそれぞれのボタンで数式を使って加工します。
@データ取得(BtMerge)、またはデータ抽出(BtRecordQuery)
Aセル値セット(BtSetValue)
Bセルデータコピー(BtCellCopy)
    【参考】
加工前の(年月日)データが日付型の場合は、TEXT関数で加工します。
Aセル値セットボタン(BtRSetValue)のセット値に数式を入力したセルを指定することができます。
 
                 
                             
■ 今回の内容                          
下表のように(年月日)データから(年月)を切り取る加工を例に各ボタンの設定をご紹介いたします。
 ・本例ではExcelの MID関数 を使用して加工します。
  また(年月日)は8桁の数値です。
 数式の説明(共通)
 セルE15の(年月日)を加工する場合の数式
 数式:=MID(E15,1,4)&"/"&MID(E15,5,2)
   MID(E15,1,4) : 年月日データの1桁目から4桁分を切り取る。⇒西暦年
   &"/"&       : 結合子(&)でスラッシュ(/)を年と月の間に挟む
   MID(E15,5,2) : 年月日データの5桁目から2桁分を切り取る。⇒月
・ポイント
 Excelの数式をStiLLボタンで利用してデータを加工します。
 加工後の(年月)データは元データのセル位置とは異なるセルに出力します。
■ ボタンの設定                        
今回使用するStiLLボタンを示します。(下図赤枠)
画面の領域
今回のボタン配置およびセルの式の設定例、また各ボタンの実行結果の対応を示します。(全体図)
本例ではシステムテンプレートの Excelデータ取得「DLDATA」シートを使用しています。
@Excelデータ取得ボタン(BtMerge)の設定例
  ・項目式に数式を設定して加工します
   データ取得と同時に加工できるので便利です
 項目式に、加工する数式を設定します。
 データを取り込むと同時に加工することができるので効率的です。
 項目式の「年月」(セルF4)には以下の数式を設定しています。
 '==MID(E15,1,4)&"/"&MID(E15,5,2)
  == で演算結果を値化しています
 本例で取得する(年月日_Test.csv)データファイルは同一フォルダ(%)に保存されています。
 またこのデータファイルは、(年月日)の項目だけを持つデータです。(参照:全体図E14からE20)
 ここで設定したボタンを実行することで、上の全体図の(年月日)を取得すると同時に(@年月)が加工され表示されます。
 ※Excelデータ抽出ボタン(BtRecordQuery)でも同様に項目式に数式を設定することでデータを加工できます。
Aセル値セットボタン(BtRSetValue)の設定例
  ・セット値に数式を設定して加工します
   取得済みデータや入力後のデータを一括加工するのに便利です
 ここでは取得済みデータ(年月日)をもとに一括加工する設定を行っています。
 対象範囲には、DLDATA!H15:H20 を設定しています。(A年月 参照)
 セット値には、上記@と同じ数式 ==MID(E15,1,4)&"/"&MID(E15,5,2) を入力します。
 ただし、セット値の入力欄ではシングルクォーテーションは不要です。
 ここで設定したボタンを実行することで、上の全体図の(A年月)が表示されます。
Bセルデータコピーボタン(BtCellCopy)の設定例
  ・数式を入力したセルをコピーして加工します
   Aと同様に取得済みデータや入力後のデータを一括加工できます
   なおセルの書式設定などと合わせて加工する場合はこのボタンが便利です
 ここでも取得済みデータ(年月日)をもとに一括加工する設定を行います。
 元データ範囲には、DLDATA!J4 を設定しています。
 ※セルデータコピーボタンでは上図のダイアログに数式を設定するのではなく、数式が設定してあるセル(J4)をコピーする方法となります。
(全体図)のセルJ4には次の数式が入力されています。
 =MID(E4,1,4)&"/"&MID(E4,5,2)
 ※基本的にはこれまでの@Aの式と構成は同じですが、@Aの式ではデータの出力開始行(E15を基準とするのに対し、
   セルデータコピーでは、コピー元のセルの行(E4)を基準とする数式を入力します。
   また直接の式なので = は1つです。 シングルクォーテーションも不要です。
 出力セル位置には、DLDATA!J15:J20 を設定しています。(B年月 参照)
 また結果を値とするため、貼り付け種類で(複数選択)をチェックし、(3.数式)と(11.出力先を値のみコピー)をチェックします。
 ここで設定したボタンを実行することで、上の全体図の(B年月)が表示されます。
■ ご参考までに                        
1.加工前の(年月日)データが日付型の場合は、TEXT関数で加工します。
   加工例:
← TEXT(E15,"yyyy/mm") の数式を設定します。
2.Aセル値セットボタン(BtRSetValue)のセット値に数式を入力したセルを指定することができます。
   設定例:(セルの値を参照)を選択して数式が入力されたセル位置を指定します。
  本例ではDLDATA!F4を指定しています。
  ※@Excelデータ取得ボタン(BtMerge)項目式の(@年月)と同じ式を利用できます。
■ 関連するキーワード                        
データ加工
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(各ボタンの設定内容の詳細はStiLLヘルプをご確認ください)  
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