「StiLL」 デザイン情報274 StiLLコマンド-- シート1枚で完結する小計・合計の作成方法
                             
  【テーマ】
これまで明細に小計・合計を作成する手順では複数のシートに展開する方法をご紹介しておりましたが、今回は1つのシートで完結する方法をご紹介します。
    【方法】
StiLLボタンの「Excelデータ抽出 (BtRecordQuery)」ボタンと 「並べ替え (BtSort)」ボタンを使います。
    【参考】
本例では店舗ごとに小計行を挿入する並びにしておりますが、小計行を下段にまとめて表示する場合は、ボタン連続実行のリスト順で 1.(店舗計データ作成)と 2.(店舗ソート)を入れ替えることで変更できます。
 
                 
                             
■ 今回の内容                          
シート1枚で小計・合計を作成する方法をご紹介いたします。
(元のデータ)                                              (完成イメージ)
本例ではシステムテンプレート「WORKT」を使用しています。
同じシート上で小計・合計を作成します ⇒
・ポイント
1. 「Excelデータ抽出(BtRecordQuery)」ボタンを3つ用意します。
  1つ目は店舗計、2つ目は総合計、3つ目はデータの整備用として使用します。
2. また「並べ替え(BtSort)」ボタンで店舗名の昇順にソートします。
■ ボタンの作成と設定                        
今回使用するStiLLボタンを示します。(下図赤枠の2種類を使用します)
ボタン配置と関連図(完成イメージ)
(初期値の説明)
セルC11:店舗の合計として表示する表題(文字列)を入力します。 ・・・本例では"計"を入力
セルC12:全体の合計として表示する表題(文字列)を入力します。 ・・・本例では"合計"を入力
(数式の説明)
セルC14:=MATCH("",E:E,-1)+1 明細の最終行に1を加え次の出力行を求めます。
セルC15:="WORKT!E"&C14   セルC14の値を使って出力セル位置を生成します。
@ 店舗計データ作成「Excelデータ抽出 (BtRecordQuery)」ボタンの設定
以下に設定状態を示します。
ここでの出力セル位置はセルの値 (WORKT!C15) を参照しています。
(項目式の説明)
左側の(店舗)を店舗計見出しとして以下の数式で置き換えます。
セルE4:'==INDEX($H:$H,ROW())&" "&$C$11 ・・・店舗計見出しの作成
↑H列に出力する店舗名とC11の入力値を半角スペースを挟んで結合しています。
※ここでは店舗計の出力開始行が変化することからINDEX関数とROW関数でH列を参照します
セルF4:'==""   担当の列を空白とします。
A店舗ソート「並べ替え (BtSort)」ボタンの設定
以下に設定状態を示します。
・1列目の昇順にソートします。
B 総合計データ作成「Excelデータ抽出 (BtRecordQuery)」ボタンの設定
以下に設定状態を示します。
ここでの出力セル位置もセルの値 (WORKT!C15) を参照しています。
(項目式の説明)
セルE8:'==$C$12  C12の入力値(表題)を表示します。
セルF8:'==""     担当の列を空白とします。
(検索式の説明)
セルE11:=E2  E列の項目見出しを参照します。
セルE12:="*"&$C$11  E列がC11の入力値 "計" で終わるデータ行を集計対象とします。(ボタン配置と関連図参照)
Cデータ整備「Excelデータ抽出(BtRecordQuery)」ボタンの設定
以下に設定状態を示します。
Bのボタンの項目式(2行分)を流用しています。 項目式範囲は Bのボタン 項目式(2行分)を流用しています。
また、@のボタンで出力した店舗名をクリアするためH列までの範囲を指定します。(参照)
(検索式の説明)
セルG11:=E2  E列の項目見出しを参照します。
セルG12:="<>"&$G$11  E列の項目見出し "店舗" と一致しないデータを抽出対象とします。(ボタン配置と関連図参照)
このボタンで出力結果から不要な見出し行を除きます。
■ ボタンの実行                        
1.(ボタン配置と関連図)の@〜Cのボタンを 「ボタン連続実行(BtPush)」 ボタンのリストに設定して実行します。
   「ボタン連続実行(BtPush)」ボタンの設定例
■ ご参考までに                        
1. 本例では店舗ごとに小計行を挿入する並びにしておりますが、下図のように小計行を下段にまとめて表示する場合は、
   上記ボタン連続実行のリスト順で1.(店舗計データ作成)と2.(店舗ソート)を入れ替えることで簡単に表示順を変更できます。
  (小計行をまとめて表示するイメージ)
 小計行を下段にまとめて表示した状態
 ・バックナンバーは下記をご覧ください。
【バックナンバー 271】 明細データにBtDivideで小計や合計をつける方法
【バックナンバー 197】 シートデータの統合を行う
(各ボタンの設定内容の詳細はStiLLヘルプをご確認ください)  
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