「StiLL」デザイン情報292 StiLLコマンド-- 複雑な設定なし！　「？」機能のご紹介

【テーマ】
複数行の明細から選択した行の値を取り出す場合、
これまでは（ｱｸﾃｨﾌﾞｾﾙ出力「BtPasteActiveCell」）ボタンで行番号を取得し、index関数などで値を求める方法が主流でした。
今回ご紹介する「？」機能を使用することでより簡単に処理することができます。

【方法】
行または列の入力欄で「？」（半角）を入力します。
この指定で選択されているセルの行番号または列番号が代入されます。

【参考】
1（Ver.4）から別ブックへの出力も可能となりました。
2（セルの書式設定「BtSetFormat」）ボタンで選択した行のA列からZ列までのセルの保護を解除する設定例を示します。
3（ｱｸﾃｨﾌﾞｾﾙ出力）ボタンを使用して取得するときの設定例を示します。

■ 今回の内容

今回ご紹介する「？」機能は（Ver.3.6）から実装されております。

これまでは（ｱｸﾃｨﾌﾞｾﾙ出力「BtPasteActiveCell」）ボタンと数式で表示する準備が必要でした。（下段ご参考）

この「？」機能を使うことで準備作業を省き、よりシンプルな操作で同様の処理が可能となります。

以下に（複数ｾﾙ値ｾｯﾄ「BtSetMultiCell」）ボタンの「？」機能で任意の明細行の値を表示する設定についてご説明いたします。

例：下図の一覧から選択された行の明細データの値（ここでは７行目）を取得表示する。

　　　　「？」機能を使用した（複数ｾﾙ値ｾｯﾄ「BtSetMultiCell」）ボタンの設定を赤枠に示します。

　　　　この設定で選択された任意行のB列からJ列の明細範囲の情報を取得できます。

　　　　　　本例では出力範囲を右図の Sheet2 の C列（3～11行目）に表示するように設定しています。

　　　　　　入力のセル数と出力のセルの数は同じにします。

　　　　　　たったこれだけの設定で、選択した明細行の内容を Sheet2 に出力することが出来ます。

　　　　　　この機能を使うことで選択した行と列の情報を簡単に取り出すことができます。

・ポイント

　ボタン１つの設定で簡単に任意のデータを取得できます。

　単純に取得するだけなら数式の設定も不要です。

■ 使用できるボタン

（「？」機能）が使えるStiLLボタンを青枠で示します。

■ ご参考までに

1.（Ver.4）から別ブックへの出力も可能となりました。

　　本例の出力先を別ブック Book2.xlsx の Sheet2 に出力する場合の設定例を示します。

← ブック名を大括弧 "[" と "]" で囲みます。

　　 ※別ブックは事前に開いておきます。

　　 ※別ブック指定の詳細は以下の「StiLL Ver.4 機能拡張 StiLLボタン（別ブック指定）のご紹介」をご参照ください。

2.（セルの書式設定「BtSetFormat」）ボタンで選択した行のA列からZ列までのセルの保護を解除する設定例を示します。

3.　これまでの（ｱｸﾃｨﾌﾞｾﾙ出力）ボタンを使用して取得するときの設定例を示します。

　　このボタンで選択行を取得し、その行を基準にデータを表示する方法となります。

　　上段の例と同じSheet1の明細からの取得を想定しています。

　　はじめに取得した値を表示する場所を設定します。（右図参照）

　　セルC2に（ｱｸﾃｨﾌﾞｾﾙ出力）ボタンで取得した行番号を出力します。

　　この時のボタンの設定例を以下に示します。

　　取得した行から値を表示するための数式を各セルに入力しておきます。

　　　　・伝 NO[セルC3]：=INDEX(Sheet1!B:B,C2)

　　　　・年月日[セルC4]：=INDEX(Sheet1!C:C,C2)

　　　　・得意先名[セルC5]：=INDEX(Sheet1!D:D,C2)

　　　　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

　　　　・金額[セルC10]：=INDEX(Sheet1!I:I,C2)

　　　　・備考[セルC11]：=INDEX(Sheet1!J:J,C2)

　　　上記を準備してからボタンを実行することで任意行の明細データを表示することができます。

（各ボタンの設定内容の詳細はStiLLヘルプをご確認ください）